外壁の塗装は、経年劣化によって様々な症状が発生します。そのひとつに、塗装の浮きや剥がれといった症状がありますが、施工から数年で発生した場合は、施工不良の可能性が高いです。
浮きや剥がれは、放置すると建物に重大なダメージが発生するので、早めに補修する事が重要です。
このページでは、塗装の浮きや剥がれの原因、補修方法と費用について紹介しています。
塗装の浮きは、塗膜と下地が剥離して密着してない状態で、水ぶくれのように見た目になります。剥がれは、剥離した塗膜が欠損している状態です。
浮きを放置すると剥がれが発生します。剥がれがある状態は、建物を保護する塗膜の機能が損なわれているので、雨水の侵入や紫外線によって建物にダメージを及びます。また、建物の美観も損なわれます。
建物のダメージが進行すると、腐食や錆びが発生して、大掛かりな補修工事が必要になるので、早めに補修することが重要です。
経年劣化による浮きや剥がれは、塗料の耐久年数を過ぎると塗膜にひびや傷が発生して、そこから雨水が侵入することでおこります。
現在主流のシリコン塗料の耐久年数は10~15年前後なので、この年数を過ぎると浮きや剥がれが発生する可能性があります。
塗料の耐久年数の前に浮きや剥がれが発生した場合は、施工不良の可能性が高いです。施工不良の症状は、施工から数年以内に発生する事が多いので、施工後から年月が経過していても注意が必要です。
高圧洗浄が不十分だった場合、塗装面に汚れが残ります。汚れが残った状態で塗装を行うと、塗膜と塗装面が密着しないので、浮きや剥がれの原因になります。
錆びや頑固な汚れは、高圧洗浄で落としきれないのでケレンで処理します。また、塗装面に傷を作って塗料が剥がれづらくする目的でもケレンが用いられます。
これらの工程が不十分な場合は、塗膜がしっかりと密着しないので、浮きや剥がれの原因になります。
下塗りは、塗装面と中塗り、上塗りを密着させるために施します。下塗りを行わなかったり、塗装面への吸い込みがあった場合は、密着させる役割が機能しないため、浮きや剥がれの原因になります。
塗料の乾燥時間は、塗料メーカーが塗料毎に定めているので、規定に従って施工を行わなければなりません。乾燥が不十分だった場合は、塗膜の下に水分が残ってしまい、この水分が蒸発すると塗膜が膨れて浮きの原因になります。
また、高圧洗浄の乾燥が不十分だった場合にも、浮きやが発生します。
塗料メーカーは、施工を行う際の気温と湿度を定めています。気温が高過ぎる場合や低すぎる場合、湿度が85%以上ある場合に施工を行うと、浮きや剥がれの原因になります。
塗料は、種類ごとに塗れる建材が定められています。適さない建材に塗装を行った場合は、密着が悪くなり、浮きや剥がれが発生します。
浮きや剥がれがある場合は、既存の塗膜を撤去してから塗装を行います。密着の悪い塗膜が残っていると、上から塗装を行っても既存の塗膜ごと剥がれます。
塗膜を剥がす費用は、状態と範囲によって大きく異なります。小さな範囲であれば、数万円から施工ができますが、建物全体の塗膜を剥がすなど、大掛かりな施工になると、数十万円以上の施工料金がかかります。
塗装の浮きや剥がれは、経年劣化と施工不良によって発生します。そのまま放置すると建物に重大なダメージが発生する可能性があるので、早めに補修する事が重要です。
施工後の数年で浮きや剥がれが発生した場合は、施工不良の可能性が高いので、施工を行った業者へ連絡することをオススメします。保証期間内であれば、無償で補修を行えます。