ラジカル制御型塗料は、新しい技術でラジカルの発生と動きを抑制する特徴があり、現在最も耐久性と価格のバランスが良い塗料です。そのため、シリコン塗料の変わって主流になりつつある塗料です。
このページでは、ラジカル制御塗料の仕組み、メリットとデメリット、代表的な塗料の単価について紹介しています。
ラジカル制御塗料は、ラジカルの発生や動きを抑制することで、塗膜の劣化を抑えることができる性質がある塗料です。
ラジカルは、塗料含まれている酸化チタンが、紫外線などの影響で劣化した際に発生します。発生したラジカルは、樹脂などにダメージを与て塗膜を劣化させます。
ラジカル制御塗料は、高耐候酸化チタンと光安定剤でラジカルの発生を抑制して、塗料の劣化を防ぐ性質があります。
高耐候酸化チタンは、発生したラジカルを閉じ込める役割があり、光安定剤は、高耐候酸化チタンが捕まえきれなかったラジカルの動き抑制します。
通常の塗料は、シリコン塗料やフッ素塗料など使用されている樹脂によって、グレードが分けられています。
ラジカル制御塗料は、ラジカルの発生を抑制する性質がある塗料の総称で、塗料の種類によって使用している樹脂が異なります。
現在の主流はシリコン塗料ですが、ラジカル塗料の方がシリコン塗料よりも耐久性と価格のバランスに優れているため、ラジカル塗料が主流になりつつあります。
高性能で価格が抑えられており、コストパフォーマンスが高い特徴があります。
現在主流のシリコン塗料は、耐久年数が10年前後、単価が1,800円~2,800円程度に対して、ラジカル制御塗料は、耐久年数が10年~15年程度、単価が2,200円~2,800円程度になります。
塗膜は紫外線などで劣化すると、表面に白い粉が付く「チョーキング現象」が発生します。
ラジカル塗料は、チョーキング現象の原因になるラジカルの発生を抑制するので、チョーキングが起こりづらい特徴があります。
光沢があるので、汚れが付着しづらい特徴があります。また、水が馴染みやすい「親水性」があり、雨によって汚れが流れやすいので、汚れが蓄積しづらいです。
サイディング、金属、モルタル、木部など、様々な下地に塗装をすることができます。
ラジカル制御塗料に含まれる高耐候酸化チタンは、白色顔料なので、濃い色を作ることができません。
但し、濃い色は、酸化チタンがほとんど含まれないので、ラジカルが発生しづらいため、ラジカルを制御する必要がありません。
シリコン塗料と同じでコストパフォーマンスを求める方にオススメです。各メーカーのほとんどがラジカル性能を兼ね備えた塗料を標準のスペックにするようになりました。
塗料名:パーフェクトトップ
塗料メーカー:日本ペイント
おおよその単価:2,200~2,800円
塗料名:プレミアムシリコン
塗料メーカー:エスケー化研
おおよその単価:2,450円
塗料名:アレスダイナミックTOP
塗料メーカー:関西ペイント
おおよその単価:2,600円
ラジカル塗料は、塗膜が劣化する原因になる「ラジカル」発生と動きを制御することで、耐久性を向上させている塗料です。現在の主流になりつつあり、チョーキングの抑制や汚れが付着しづらいといったメリットがあります。
代表的な塗料に、日本ペイントのパーフェクトトップ、エスケー化研のプレミアムシリコン、関西ペイントのアレスダイナミックTOPがあげられます。