漆喰(しっくい)の特徴と塗装料金

漆喰は、古くから建物に用いられてきました。

現在は、あまり採用されることはありませんが、多くのメリットがあります。但し、現在主流のサイディングにはないデメリットもあります。

このページでは、漆喰のメリットとデメリット、施工方法と費用相場、メンテナンス方法方法について紹介しています。

漆喰とは


漆喰は、水酸化カルシウム(消石灰)と炭酸カルシウムが主な成分の建材です。古くから外壁材として使われており、姫路城の外壁や倉敷の土蔵などでが有名です。

空気中の二酸化炭素と反応して固まる性質があり、100年以上の歳月をかけて石灰石に戻っていきます。


漆喰のメリット

耐久年数が長い


漆喰は、二酸化炭素を吸収しながら徐々に硬化していき、長い年月が経過すると非常に硬くなります。そのため、100年以上の耐久年数があります。

但し、定期的なメンテナンスが必要です。


調湿効果


漆喰の表面は、目に見えないほど小さな穴が無数に空いています。この穴は、過剰な湿気を吸収する役割と、湿気が低い場合に水分を放出する役割があるので、湿度が一定にコントロールされます。

湿度が高くならないので、カビやダニを抑制する効果も期待できます。


消臭効果


漆喰は、強アルカリ性で殺菌作用が高く、臭いの原因となる細菌を分解するので、高い消臭効果があります。


防火性が高い


漆喰の主成分である水酸化カルシウムは、硬化すると原料の石灰岩へ戻っていく性質があります。

石灰岩は、無機物なので、非常に燃えづらい性質があり、炎にさらされても有害な物質が発生しません。


シックハウス症候群に対して有効


漆喰が固まっていく過程で、シックハウス症候群の主な原因であるホルムアルデヒドを吸収して分解します。そのため、シックハウス症候群に対して非常に有効です。


デザイン性が高い


左官職人が手作業で仕上げていくので、仕上げ方法よって様々な模様を表現することができます。


漆喰のデメリット

工期が長く施工料金が高い


漆喰は、塗って乾燥する工程を手作業で何度も繰り返すため、現在主流のサイディングよりも、工期が長く施工料金が高くなります。


施工できる職人が少ない


漆喰を扱える左官職人は徐々に減ってきています。そのため、メンテナンスを行う際に、左官職人が見つからない、もしくは、職人が見つかっても順番待ちが発生していて、施工まで長い期間待たされるといったことが起こる可能性があります。


施工直後の臭い


施工後の1~2週間は、自然素材特有の匂いが発生します。


ヒビ割れが起こる可能性がある


下地の状態や建物の揺れによってヒビ割れが起こる可能性があります。


漆喰の施工方法と費用相場

漆喰自体を塗装する


漆喰自体を塗装する場合は、モルタルなどの下地に下塗りを行ってから、漆喰を塗り重ねていきます。施工単価は、1平米当たり5,000~7,500円程度です。


既存の漆喰に専用の塗料を塗装する


既存の漆喰に塗装を行う際は、下塗材を十分に漆喰に染み込ませて、密着性を高めてから、専用の塗料で施工を行います。通常の外壁塗装に使用する塗料を塗っても剥がれます。

代表的な塗料は、関西ペイントのアレスシックイ、日本ペイントのケンエースがあげられます。

アレスシックイの1平米当たりの単価は、3,600円程度、ケンエースは、の1平米当たりの単価は、1,600円程度になります。


漆喰風の外壁用塗料


漆喰風の塗料は、漆喰の風合いを出せる塗料で、塗装職人が施工することができます。

漆喰と比べて、工期と費用が抑えられる特徴がありますが、耐久年数は劣ります。代表的な塗料は、アイカ工業のジョリパッドシリーズと菊水化学工業のグラナダシリーズです。

ジョリパッドシリーズの1平米当たりの単価は、2,800~4,100円程度で、耐久年数は、15~20年程度です。

グラナダシリーズの1平米当たりの単価は、2,300~3,500円程度で、耐久年数は、10~15年程度です。


漆喰のメンテナンス方法方法

汚れを落とす


簡単な汚れは、消しゴムや水洗いで落とすことができます。頑固な汚れは、塩素系漂白剤を使って汚れを落とします。酸性の洗剤は、漆喰を痛めるので注意が必要です。


部分的な補修


小さな傷であれば、ホームセンターなどで補修用品が売っているので、DIYで補修することができます。800円前後のものが多く、安価で手軽に補修できます。

大きな傷を部分に補修する場合は、左官職人に依頼して漆喰を塗り重ねて補修します。費用は1平米当たり、3,500円程度が相場です。


漆喰と珪藻土の大きな違い


漆喰と珪藻土は、どちらも自然素材で性能や見た目も似ていますが、耐久性や調湿効果が異なります。外壁に施工を行う場合は、水への耐久性が必要なので、珪藻土は不向きです。


漆喰のDIYはオススメできない

漆喰は強アルカリ性なので、肌に付くと炎症が起こったり、眼に入ると失明の危険性があります。また、施工に技術や経験を要するので、DIYはオススメできません。

珪藻土は、中性なので、炎症や失明の危険性が無く、漆喰よりも施工が簡単なので、DIYでも施工が可能です。但し、プロに任せた方が仕上がりがキレイです。

漆喰は、乳白色に近い白が基本です。色を付けることも可能ですが、手間とコストがかかるので、一般住宅の施工例は少ないです。

珪藻土は、カラーバリエーションが豊富ですが、純白は難しいです。

表面の仕上がり

漆喰はツルツルした仕上がりで、珪藻土はザラザラしています。

調湿効果

珪藻土は、漆喰よりも1.2倍の調湿効果があり継続性があります。漆喰は、固まっていく過程で調湿効果が無くなっていきます。

耐久性

漆喰は100年以上の耐久性があり、珪藻土よりも耐久年数が圧倒的に長いです。

費用

漆喰の施工単価は、1平米当たり5,000~7,500円前後で、珪藻土の施工単価は、1平米当たり3,000~6,000円程度が相場です。

消臭効果とカビの抑制、シックハウス症候群対策

漆喰は強アルカリ性なので、消臭効果やカビの抑制、シックハウス症候群への効果がありますが、珪藻土にはありません。

但し、漆喰も施工から4~5年程度で効果が無くなります。

まとめ

漆喰は、耐久年数の長さや、調湿効果、防火性、デザイン性がなど様々なメリットがある優れた建材です。

工期が長く施工料金が高いといったデメリットがありますが、漆喰の風合いやデザインを再現できる漆喰風の塗料もあります。

メリットとデメリットを理解した上で、検討してみてはいかがしょうか。

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