日本瓦は、昔ながらの日本家屋やお城などの建造物などによく使われている日本を代表する屋根材です。
耐久性が非常に高いので塗装を行い耐久性を維持する必要はありませんが、日本瓦を塗装することによって得られるメリットも存在します。
このページでは、日本瓦の塗装する特徴や劣化症状、メリットやデメリットについて紹介します。
日本瓦は、日本国内の粘土を材料に作った焼き物の瓦を指します。
粘土は、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化鉄を主成分にしており、焼き上げる際に、炭素を主成分とする薫化(くんか)を表面に付けて完成させます。
この薫化が、日本瓦の黒っぽい色の元になり、防水性を高めています。
薫化を付けなければ、素焼きの瓦になり、レンガや植木鉢のように赤い色になります。素焼き瓦は、防水性が低い特徴があり、雨が多い日本の気候には向いていません。
日本瓦の耐久年数は、50年~100年程度です。他の屋根材の耐久年数は、15年~50年前後なので、非常に耐久性が高い屋根材です。
また、不燃性や防音性、遮熱性に優れている特徴があります。
日本瓦の割れは、落下物や凍害や塩害などによって、過度な力が加わると発生します。割れがあると雨水が屋根内部に侵入して、雨漏りの原因になる可能性があります。
日本瓦のズレは、強風や地震などによって発生します。隙間が大きくなると、雨水が浸入して雨漏りの原因になります。
日本瓦は、経年劣化によって色あせが起こります。
但し、埃や土などで汚れが付着して、変色しているように見える場合は、高圧洗浄などで洗い流すことでキレイになって、色が戻ります。
コケや藻は、湿気が多い箇所、緑が多い立地条件で、ある程度の日光が当たる箇所に生えます。また、直射日光に弱いので、日陰の時間が長い北側の屋根に生えることが多いです。
コケや藻が生えても、日本瓦が劣化するといったことはありませんが、汚れが気になる場合は、高圧洗浄で落とすことができます。
日本瓦は、非常に耐久性が高いので、基本的には塗装を行う必要はありませんが、専用の塗料を使用すれば塗装を行うことができ、メリットとデメリットがあります。
日本瓦に軽度のヒビがある場合は、塗装で簡単に埋めることができます。
塗装を行うことで、カビやコケの発生を抑制し、生えづらくすることができます。
日本瓦は、経年劣化によって色あせが発生するので、塗装を行うことで改善することができます。また、塗装で色を変えることができます。
日本瓦は、塗膜が密着しずらい特徴があるので、塗料が剥がれやすいです。
塗料の耐久年数を過ぎると、経年劣化によって塗装が剥がれます。そのため、定期的な塗装が必要で、施工費用がかかります。
日本瓦に塗装を行う場合は、専用の塗料を使う必要があります。
大同塗料から発売されている塗料で、弱溶剤二液型のシリコン系塗料です。下塗りが不要で、上塗り2回で施工を行います。施工単価は、1平米当たり2,500円程度が相場です。
オリエンタル塗料工業から発売されている塗料で、溶剤二液型のシリコン系塗料です。吹き付けで施工を行う塗料で、施工単価は、1平米当たり2,500円程度が相場です。
日本瓦は、非常に耐久性が高い屋根材なので、基本的には塗装は必要ありません。
但し、塗装を行うことで、軽度のヒビをカバーしたり、コケやカビの発生を抑制する効果や色あせの改善など行うことができますが、剥がれやすく定期的な塗装が必要になります。