スレート、コロニアル屋根の特徴と塗装料金

スレートは、北海道や東北を除いて最もよく見かける屋根材で、そのほとんどが化粧スレートです。

定期的な塗装が必要で、塗装で対応が難しいほど劣化している場合は、カバー工法や葺き替えで対応します。その際の屋根材はスレートに変わって、金属屋根のガルバリウム鋼板が主流になっています。

このページでは、化粧スレートの特徴、メリットとデメリット、劣化症状、塗装方法やカバー工法、葺き替えの費用について紹介でしています。

スレートとは


スレートとは、薄い板状の屋根材です。

本来は、粘板岩を薄く切ったものを屋根に葺いているものを指します。ヨーロッパのお城などで用いられていることが多く、これを「天然スレート」と呼びます。


天然スレートと化粧スレートの2種類がある


天然スレートは、耐久性が高く重厚な風合いがあり、東京駅などで用いられていますが、価格が高く重いので、一般住宅で用いられることは、ほとんどありません。

一般住宅で用いられるスレートは、セメントが主成分の「化粧スレート」です。


高度経済成長期に化粧スレートが普及


化粧スレートは、高度経済成長期に普及が拡大しました。それ以前は、陶器瓦が主流でしたが、スレートの方が、安くて軽く生産しやすいため、現在でも多くの建物で用いられている屋根材です。

但し、近年の新築やリフォームでは、金属屋根のガルバリウム鋼板が最も多く採用されています。スレートよりも、耐久性やデザイン性に優れているためです。


化粧スレートの特徴


化粧スレートは、「平板スレート」「厚型スレート」「波型スレート」の3種類があり、現在の戸建てで用いられるのは、平板スレートです。

波型スレートは、主に工場で用いられており、厚型スレートは、平板スレートより高価なため、現在は生産されていません。


平板スレート

5ミリ厚で板状のスレートで、薄板スレート、薄型スレート、人造スレートとも呼ばれています。

戸建てで最も普及しているスレートで、カラーベストやコロニアル、パミールなどブランド名や商品名でも有名です。

化粧スレートのメリット

耐震性が高い


化粧スレート軽量で、日本瓦の1/3程度の重さです。そのため、揺れの影響を受けづらく耐震性に優れています。


施工費用が安い


スレート屋根は、構造が単純なので安価な屋根材です。日本瓦の施工費用の約半額程度の金額で施工ができます。

1平米当たりの施工単価は、化粧スレートで、5,000~7,000円前後、ガルバリウム鋼板は、6,500~8,000円程度、日本瓦は、8,000~15,000円前後です。


豊富な色


表面に塗装を施しているので、色の選択肢が豊富にあります。


化粧スレートのデメリット

デザインが少ない


化粧スレートは、1つのデザインしかありません。ガルバリウム鋼板であれば、和風や洋風など様々なデザインがあります。


耐久性が低い


スレートの耐久年数は20~30年程度で、ガルバリウム鋼板や日本瓦に比べて耐久年数が劣ります。ガルバリウム鋼板の耐久年数は20~40年程度で、日本瓦は50年以上の耐久年数です。


豪雪地帯には向かない


豪雪地帯は、雪どけ水が多く発生して雨漏りがおこる危険性があるため、スレートは不向きです。


化粧スレートの劣化症状

ズレや割れ


経年劣化や雨風の影響で、スレートのズレや割れがおこります。雨水が浸入する可能性があるので、早急な補修が必要です。


色あせ・塗膜の剥がれ


色あせや塗膜の剥がれは、経年劣化や施工不良によって発生します。塗膜の防水機能が低下している、もしくは無くなっている状態なので、塗装を施こして防水する必要があります。


コケや藻の発生


美観が悪くなるだけではなく、塗膜の劣化が早くなります。高圧洗浄で落とすことが出来ます。


化粧スレートの修理と補修


スレートのズレや割れは、補修もしくは交換を行います。補修は状態によって費用が異なり、交換する場合は、1枚当たり5,000~30,000円程度が相場です。

また、築10年程度で棟板金の補修が必要になることが多いです。棟板金とは、屋根の頂上部分に被せている金属の板で、補修費用は、1平米当たり5,000~8,000円程度の施工単価です。


化粧スレートの塗装

化粧スレートは、塗料の耐久年数毎に塗装が必要です。耐久年数を過ぎると、塗膜の防水機能が低下するため、化粧スレート自体が雨風のダメージを受けて劣化します。

塗装工程


塗装工程は、下地補修、高圧洗浄、下塗り、縁切り、上塗りの順番で行います。縁切り以外は、金属屋根などの塗装と変わりません。

縁切りは、化粧スレートが重なっている部分から排水ができるように隙間を空ける工程です。隙間が無いと、雨水が溜まって雨漏りの原因となります。

タスペーサーと呼ばれる器具を隙間に挟むやり方と、塗装後に塗膜を切るやり方があります。現在に主流はタスペーサーで、塗膜を切る場合は、上塗り後に行います。


スレートの塗装費用

施工単価


塗装費用は、塗料のグレードによって変わります。1平米当たりの施工単価は、シリコン塗料で、1,800円~3,000円前後、フッ素塗料で、3,500~4,800円前後です。


一般的な戸建ての塗装料金相場


延べ床面積30坪程度の一般的な戸建ての場合、シリコン塗料で350,000円前後、フッ素塗料で450,000円前後が相場です。


スレートのカバー工法と葺き替え

劣化が激しく塗装で対応が難しい場合は、カバー工法や葺き替えで対応します。

施工費用


屋根材のグレードや屋根の勾配、形状によっても変わりますが、延べ床面積30坪程度の一般的な戸建ての場合、カバー工法は、600,000円~1,500,000円前後、葺き替えは、700,000円~1,800,000円前後が相場です。


2004年以前のスレートはアスベストに注意


1960年代~2004年までは、アスベストが含まれている「石綿スレート」が用いられていました。

アスベストが飛散して人が浴びると健康被害が出る恐れがあるため、解体や回収には有資格者による作業が必要です。そのため、石綿スレートを葺き替える際は、1平米当たり20,000~85,000円の解体撤去費用が追加で必要です。


まとめ

現在の戸建てで用いられるスレートのほとんどは、化粧スレートです。化粧スレートは、耐震性が高く、施工費用が安いですが、耐久性が低く、デザインの種類が乏しいといった特徴があります。

定期的な塗装が必要で、劣化が激しい場合は、カバー工法と葺き替えで対応します。その際の屋根材は、より耐久性が高くやデザイン性に優れているガルバリウム鋼板が主流になっています。

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