外壁材は、建物を守る重要な建材で、景観も左右します。新築の戸建ては、窯業系サイディングを採用することががほとんどですが、他の外壁材にも、窯業系サイディングには無い特徴や魅力があります。
このページでは、外壁材の役割、外壁材の種類とそれぞれの特徴について紹介します。
外壁材は、雨風から建物を守って美観を保つ役割や、居住空間を外部から遮断して室内環境を整えるといった役割があります。特に、建物を守るための防水性が重要な役割です。
建物の内部に水が浸入すると、腐食して建物の耐久性が劣化します。劣化が激しい場合は、修繕費用が高額になるので、外壁材によって雨水の浸入を防ぐことが重要です。
新築の戸建に採用される外壁材は、窯業系サイディングが最も多く、8割近くのシェアがあります。次に多いのは、金属系サイディングでシェアの1割程度、その次にモルタルがシェアの0.5割程度となっています。
サイディングは、板状の外壁材で、主に窯業系、金属系、木質系に分けられます。工場で生産されているので品質が安定しており、比較的安価な特徴があります。
■窯業系サイディング
窯業系サイディングは、セメントや繊維質が原料です。現在最も普及している外壁材で、価格やデザイン、機能性が優れている特徴があります。
■金属系サイディング
金属系サイディングは、ガルバリウム鋼板やアルミニウムなどの金属板を加工して作られます。軽量なので、カーバー工法で用いられることが多く、耐久性が高い特徴があります。
■木質系サイディング
木質系サイディングは、木材に塗装を施してあるものが一般的です。断熱性に優れており、木材の温もりや経年劣化を楽しめる特徴があります。
ほとんど場合は、不燃処理を施すので、防火性は問題ありませんが、塗装が劣化すると腐食や変色するので、注意が必要です。
モルタルは、砂やセメントなどを原料とした材料の総称です。
職人が手作業で外壁を作っていくので、職人の技術によって仕上がりが左右されます。
ヒビ割れが起こりやすい特徴があり、仕上げの種類によって、主にジョリパット、吹き付けタイル、リシン、スタッコに分かれます。
■ジョリパット
ジョリパットは、塗料と砂を混ぜた砂壁状の塗料で、モルタルの上から施工を行います。耐久性が高く、他の仕上げの種類に比べて、ヒビ割れが起こりづらい特徴があります。
■吹き付けタイル
吹き付けタイルは、けい砂や軽量骨材に樹脂を混ぜて作られ、スプレーガンで吹き付けて施工を行います。
■リシン
リシンは、モルタルが硬化する前に引っ掻いて荒く仕上げる工法や、骨材に樹脂とセメントを混ぜた材料を吹き付ける工法があります。アクリル樹脂を使用することが多いため、耐久性が低い特徴があります。
■スタッコ
スタッコは、合成樹脂エマルションやセメント、砂などの混ぜて作られ、吹き付けやコテ、ローラーで仕上げます。厚めに仕上がるので、他のの種類と比べて、耐久性が高い特徴があります。
ALCは板状の外壁材で、ケイ酸質やアルミニウム粉末などを原料に作られます。軽量気泡コンクリートパネルとも呼ばれます。
非常に軽い特徴があり、断熱性に優れています。但し、ALC自体には防水性が無いため、仕上げの塗料の防水性や耐久性が重要です。
コンクリートは、セメントに水と砂利を混ぜて作られます。
型枠に流して形成するので、形に制限がありません。そのため、湾曲したデザインなど複雑な形状を作ることができます。
また、コンクリート自体が建物を支えるので、柱が少なく、空間を広く使うことができます。
耐火性や防音性に優れていますが、熱伝導率が高いため、夏は暑く冬は寒くなりやすい特徴があります。完全に乾燥するまで3~5年程度の時間がかかり、その間は、水分を放出し続けているので結露やカビが発生しやすいです。
レンガは、粘土や泥などを混ぜて形成し焼いた材料で、積みあげて外壁を作ります。
耐熱性や蓄熱性に優れていて劣化が少ない特徴があります。他の外壁材と比べて、施工期間が長く、施工料金が高額ですが、メンテナンスが不要なので、ランニングコストがかからないメリットがあります。
漆喰は、消石灰を主成分とした材料で、職人がコテなどを使って塗っていきます。そのため、職人の技術に仕上がりが左右されます。
天然素材の趣があり、調湿機能や防臭効果、防音性が高いといった特徴があります。但し、傷がつきやすく、メンテナンス費用が高いです。
無機や光触媒などが施されいる外壁材で、塗膜が劣化していない場合は、下塗り材を弾いて密着しない場合があります。
但し、専用の下塗り材を散布することで、塗装を行うことが可能です。
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