塗料は、適切な塗膜の厚さを出す為に、1㎡当たりに塗る量(基準塗布量)が定められています。基準塗布量を守らなければ、塗料の性能を発揮する事ができず、施工不良がおこる可能性があります。
また、基準塗布量から塗装面に対して何缶の塗料が必要になるかを計算することができます。
このページでは、基準塗布量、必要な缶数を計算方法、仕入れた塗料の数量を確認する方法について紹介しています。
基準塗布量とは、1㎡あたりに使用する塗料の量です。塗料メーカーが塗料毎に定めており、カタログや仕様書に記載があります。
塗料メーカーによって名称が変わり、日本ペイントでは使用量、エスケー化研では所要量、関西ペイントでは標準所要量と表現されます。
通常の外壁塗装は、下塗りの塗料と中塗り、上塗りの塗料の2種類を使うので、それぞれの塗布量が変わります。
塗布量を守らなければ、適正な塗膜の厚さにならないため、塗料の性能が発揮されません。そのため、耐久年数を迎える前に、剥がれや色褪せなどの施工不良がおこる可能性があります。
基準塗布量は、幅を持たせて定められています。外壁の種類やデザイン、劣化状況によって、必要な塗料の量が変わるためです。
例えば、塗料の吸い込みが激しい場合や、凸凹があり表面積が大きい場合は塗料を多く使います。
基準塗布量に塗装面積をかけることで、必要な塗料の量を計算することができます。基準塗布量が0.11㎏/㎡で、塗装面積が130㎡の場合は、下記の計算方法で14.3kgの塗料が必要です。
0.11㎏×140㎡=14.3kg
1缶に15kg入っている場合、14.3kgの塗料は0.95缶分に相当します。
1缶で塗れる面積が記載されている場合は、塗装面積を1缶で塗れる面積で割ることで計算ができます。塗装面積が130㎡で塗り面積が136㎡の場合は、下記の計算で0.95缶と算出することができます。
130㎡÷136㎡=0.95缶
塗装業者が施工する際に、基準塗布量を守っているかを確認することは非常に難しいです。しかし、適切な量の塗料を仕入れているかは簡単にわかります。
塗料を仕入れる際に、塗料メーカーから出荷証明書を発行してもらうことができます。出荷証明書は、塗料メーカーが出荷した塗料の缶数が記載してるので、適正な量の塗料を仕入れているかを判断することができます。
塗料は、基準塗布量が定められており、多すぎても少なすぎても塗料の性能を発揮できません。
塗料の性能を発揮できなければ、どんなに高級な塗料を使っても、耐久年数前に色あせや剥がれがおこる可能性があります。
塗装面積に対する必要な塗料の缶数は、塗料メーカーのカタログなどから計算することができます。必要な塗料の缶数を仕入れているか確認する場合は、出荷証明書を提出してもらいましょう。