アクリル塗料は、かつては主流であった塗料ですが、現在は、より性能が高い塗料があるので、外壁塗装では、ほとんど使われません。
アクリルという名称が付く塗料でも、ピュアアクリルやアクリルシリコン、アクリル樹脂のラジカル制御形塗料は、全く別物なので、混合しないように注意が必要です。
このページでは、アクリル塗料の特徴、施工単価、アクリル塗料と間違えやすい塗料、代表的な塗料について紹介しています。
アクリル塗料は、アクリル樹脂を主成分とした塗料です。
現在主流のシリコン塗料より2つ下のグレードで、内壁に使用されることが多く、外壁塗装で使用されることは、ほとんどありません。
水性と油性があり、ほとんどが1液の塗料です。1液は硬化剤を混ぜる必要がないので、手軽に施工を行うことができます。
アクリル塗料の最大の特徴がは、価格の安さです。
現在主流のシリコン塗料の1平米当たりの単価は、1,800円~2,800円前後に対して、アクリル塗料の1平米当たりの単価は、1,200~1,800円前後です。
シリコン塗料の耐久年数が10~15年程度に対して、アクリル塗料の耐久年数は、5~7程度です。そのため、シリコン塗料に比べてメンテナンスの周期がはやく、長期的にみるとコストが高くなります。
色のバリエーションが多く発色が良い特徴があり、様々な鮮やかな色を表現することができます。
透湿性が高い特徴があるため、軒天井などの湿気が籠りやすい木部で使われます。
防汚性がほとんどないので、汚れやすいです。また、紫外線や風雨の影響で、色褪せやツヤが引けるのが早いです。
1平米当たりの単価は、1,200~1,800円前後です。
施工料金が安いので、頻繁に色を変えたい場合や、数年で取り壊しが決まっている場合にオススメです。
ピュアアクリルは、新タイプのアクリル塗料で、従来のアクリル塗料とは全く別の塗料です。
従来のアクリル塗料の耐久性は、不純部が入っているため低くなっていますが、ピュアアクリルは、不純部を取り除いて有機ガラスを配置することで、15年以上の耐久性を実現しています。
塗料のカタログやサイトに、アクリルシリコン樹脂と表記されているものがありますが、これは、アクリル塗料ではなく、シリコン塗料です。
ラジカル制御形塗料の中には、アクリルを主成分にしているものがあり、これも厳密にいうとアクリル塗料です。但し、耐久性はシリコン塗料以上です。
ケンエース:のケンエース:1,200円
SK水性ELコート:エスケー化研:1,500円
アクリル塗料は、安価ですが耐久年数が短いため、外壁塗装で使われることは、ほとんどありません。但し、頻繁に色を変えたい場合や、取り壊しが決まっている場合、軒天井などの木部では採用されています。
アクリル塗料と間違えやすい塗料に、ピュアアクリルやアクリルシリコンがあります。これらは、アクリル塗料と性能と価格が異なるので注意が必要です。