雨漏りの原因は、決して1種類や2種類に集約することは出来ません。現代家屋における雨漏り原因は、様々なものが考えられます。
起きやすい箇所としては「屋根」「窓」「壁」「屋根と壁の接合部分」「ベランダ」等が考えられますが、当然これら以外の箇所が雨漏り箇所・原因であることもあります。
このページでは、様々な箇所からの雨漏りについて説明しています。
明り取りのためにトップライトを付けている家が多くなっています。見た目もおしゃれですし、夜にトップライトから星空が見えるのはロマンチックな気分になれるものです。でも、このトップライト。いい事ばかりではなく、家に不具合をもたらしてしまう場合があります。
トップライトの場合は屋根に穴を開け、そして天窓を設置していることになりますが、その部分から雨漏りをするというトラブルも少なくありません。弱い雨でも漏れてしまうこともあれば、豪雨のときのみ漏れるなど症状も様々です。
天窓からの雨漏りの原因は水切り周辺で起きていることが多いので、まずはそのあたりからチェックしていくことになります。新築の状態からであれば施工不良が考えられます。また、長年経過しているものであれば、ガラスを抑えているアルミ枠のパッキン部分が劣化していることも考えられます。
まずは原因を突き止めてから、次に修理となりますが、その原因を探りに屋根に登って確かめるのは素人には危険です。検査を行うときは専門の業者に依頼することをおすすめします。屋根業者や工務店、リフォーム業者などに連絡すると対応してくれます。
水が屋内に入ってしまうことは、徐々に家を傷めていくことになります。できるだけ早く修理することが快適な住まいを守ることになります。天窓の雨漏りはしっかり修理しなければ、その後何度も同じような修理が必要となります。できるだけしっかりと修理してもらえる業者選びをしましょう。
家は大切な財産です。長期間住み続けられる様、傷みが見られる箇所はできるだけ早く直しておきたいもの。家は使い続けていくうちに傷んでいきますので、さまざまな不具合が発生していきます。特に気をつけたいのは雨漏りです。
屋内に水分は入ってしまうと木材を傷めてしまうことになり、家の耐久性に問題が出てきます。日本は自然災害が多い国ですので、家が傷んでいると地震などの災害で大きなダメージが出てしまうこともあります。そのようなことにならない為にも、傷みが見られる部分は早めに修復が必要になります。
雨漏りは屋根や外壁、ベランダなどさまざまな部分から起こりますが、出窓もまた雨漏りが多い場所となっています。出窓は雰囲気もオシャレで、取り付けている家庭は多いですが、その部分から雨漏りがしてしまうことは多く、悩んでいる家庭は少なくありません。
出窓から雨漏りがする原因は、外壁のひびわれ、サッシと外壁の境界部分などの傷みが考えられます。サッシと壁面を埋めるためのコーキング剤が傷んでいることも多いので、傷みが見られる部分を補修しておくことも改善につながります。
さらに雨樋のつまりなどがあると、それが原因で漏れが発生する場合もありますので、そちらもチェックするとよいでしょう。
出窓の場合は暴風雨のときなどに特に漏れが起こりやすいですが、放置しておくとさらに悪化してくることが考えられますので、できるだけ早く原因をつきとめ、補修することをおすすめします。
「雨漏りを直したい」と瓦屋根の交換を行なったというご家庭も多いでしょう。しかし、雨漏りの原因は経年劣化や施工不備など色々な事柄が挙げられるものの、適切な修理さえすれば瓦屋根を全て取り替える必要がない場合がほとんどです。
瓦屋根から雨水が浸入する原因として最も多いのが瓦のズレです。瓦がズレたことにより隙間が生じ、その結果瓦の下に引いてある防水紙だけでは雨水を防ぎきれないという場合に雨漏りとなってしまいます。
瓦がズレただけであれば、そのズレを修正することで雨漏りを止めることが可能です。瓦が割れてしまっている場合は交換作業が必要になりますが、瓦そのものに問題がないようなら補修作業は簡単に低料金で施工出来ると言えるでしょう。
もう一つ瓦屋根から雨水が浸入する原因として多いのが、折れつぎと呼ばれる瓦の継ぎ目の幅が広く、その瓦の上に乗っている棟の瓦に不備が出てしまったために浸水が進んでしまうというパターンです。これは幅が広い屋根の頂上部分に瓦をもう一枚敷き詰めるだけで雨漏りが防げるという場合が多いため、屋根全体の瓦を取り替えずとも作業が終わります。
雨漏りの要因が瓦屋根にあるとしても素人では原因を探るのは難しいというのが実際のところです。知識として瓦の全交換は余程のことがない限り行なわずともよいということを覚えておき、修理依頼を出した業者側から必要以上のリフォームを進められたときには決断の材料にするとよいでしょう。
陸屋根とは、戸建に多く使用される瓦屋根とは異なり、マンションによく利用される傾斜の無い平らな屋根のことです。陸屋根は屋上として使用したり、貯水タンクや看板の設置、最近では太陽光発電のパネルを設置したり屋上庭園にしたりなど、スペースの活用方法は多岐に渡ります。
このような陸屋根を伴う建築物の場合、一般的に鉄筋コンクリート構造で建てられています。もちろん雨水対策として防水・排水の処置はされているのですが、長い間屋上という直接日光や風雨にさらされる過酷な環境にある為、その劣化が雨漏りの一つの要因になります。
また、鉄筋コンクリートは雨に弱い材料です。コンクリートの材料はセメント、砂、水に科学混和剤が入っており、圧縮には強い材料です。引っ張る力と圧縮する力に強い材料ですが、水には弱く、しみ込みやすい材料なのです。
陸屋根のコンクリート内部にしみ込んだ水分は、昼夜の温度・湿度などの環境変化に伴い、実際に乾くまで膨張・収縮を繰り返します。その為、内側から徐々にひびを作ります。ひびが出来てくるとそこからさらに雨水が浸入し、さらなるひび割れの原因となります。また陸屋根に出来たひびから入った水は、内部構造の鉄筋を少しずつ錆びさせていきます。鉄筋が錆びることで建物自体の強度も弱くなっていきます。
このように陸屋根が雨漏りする要因とは、防水の劣化・コンクリートの特性に起因するところが大きいと言えます。雨漏りが建物に与える影響は大きいので、起きてしまう前に定期的な点検を行うことをおすすめします。
コンクリート住宅は木造住宅に比べ雨漏りの心配は薄いと考えている方も多くいらっしゃいますが、コンクリート建ての家屋であっても雨漏りが発生する可能性は十分にあるため注意が必要です。
コンクリート造りの住宅での雨漏りの原因として最も多いものがコンクリートのひび割れによるものです。居住年数がかなり経過した住宅のコンクリートにひび割れが見つかるというケースは以外に多くあります。雨漏りはひび割れ・取合部(部材どうしの接合部分)の隙間・防水テープの施工不良・雨樋の目詰まりなど原因は多様にあります。
コンクリート建ての住宅の場合、ひび割れを防げば雨漏りが解消するという場合が多いのですが、排水ホースなどによる排水機能が働いていないために発生するような浸水はひび割れとは無関係な箇所が原因となっている雨漏りなので、雨水が浸入している原因はひび割れだろうと断定するのではなく根本の原因をしっかり把握するところから始める必要があります。
漏れが発覚している部分の上部だけが原因とは限らないので、その調査は専門業者に依頼することがベストでしょう。仮に原因がはっきりと判明した場合には個人での臨時補修をすることも可能です。
例えばひび割れが原因の場合、シーリング材などをホームセンターから購入し補修することもできます。このように補修を行っても漏れが止まらない場合は、専門業者に依頼し確実に止めるようにしましょう。早めに止めることが家の寿命を保つ為に大切です。
モルタルと雨漏りについて、まずは「モルタルとは何か」を挙げていきます。モルタルとは砂とセメントと水を混ぜて使用する建築材料の一つです。※砂と砂利は違います。
モルタル壁は、乾燥による収縮でヒビが入りやすい素材です。その為、一戸建の外壁として使用する大手ハウスメーカーも少なくなっています。しかし、まだまだモルタル壁の戸建も多くあります。そのようにたくさんあるモルタル壁と雨漏りとの関係性についてお伝えします。
モルタル自体は水を浸透させることがないのですが、前述の「乾燥」によって生じた亀裂が雨漏りの原因となることは少なくありません。その他のモルタル外壁での雨漏りの事例ですと、モルタル外壁には目地を設けているものも多く、乾燥・収縮の負担が目地に集中し、目地近辺に亀裂が入ることがあります。これら乾燥によってできるヒビ割れを「乾燥クラック」といいます。
また、建物の構造的な欠陥・建物自体の歪み・地震などの自然環境に起因する揺れから、外壁に大きな亀裂が入り、雨漏り原因の一つになることもあります。これらが要因となる亀裂は「構造クラック」といいます。
「乾燥クラック」の小さなヒビ割れなら、弾性フィラーや弾性塗料を塗ることでカバーできます。「構造クラック」は表面的な処理では対応できず、乾燥クラックとは違うシーリング処理になります。
まだまだ、モルタル外壁の戸建も多いので、雨漏りが起きてしまった場合は、専門業者に原因と被害状況をしっかり調べてもらい、適切な修理をしてもらいましょう。
バルコニーやベランダは雨漏りしやすい場所です。例えば、ベランダの外壁に開口(スリットみたいな)のある場合、開口が小さいからと安心して対策を怠ると雨漏りします。強風による吹き上がりで発生する雨漏りもあります。この場合、内部に雨水が侵入しないようにパッキン防水テープを施す方法があります。
その他、ベランダの立ち上がり部分のヒビ割れ、手すりなどからの雨水の浸入、排水口のヒビ割れ、排水口のゴミ詰まりにより水溜りが出来るなどがあります。
そしてベランダは、直射日光や雨を受けやすい場所です。温度差や湿気により壁や床、柱などに伸縮が起こり、防水層がヒビ割れたり膨れたりすることで雨漏りの原因となります。ベランダで直射日光を回避するのは難しく、また、ベランダの意味もなくなるため、補修による対策をすることになります。
では、この防水層の補修工法もいくつか挙げておきます。
液状の防水材を塗り重ねるので、形状の複雑な場所でも継ぎ目なく施工が可能です。また、ツルリと美しいので目につきやすい場所に向いています。下地がウレタン防水なら、塗り重ねで改修が可能なので今後のコストダウンに繋がります。
樹脂液を貼り付けて防水層を作る工法です。浴槽のように独立した防水層なので耐磨耗性があり、歩行の多い場所に適しています。
ゴム系のシートを防水施工面に貼り込む工法です。防水施工の中では最もコストがかからないのですが、歩行用には向いていません。出入りの少ない場所で施すのが最適です。その他、様々な効果のある工法があります。状況に合った工法を選択しましょう。
雨漏りの原因は様々ありますが、以外な要因の一つとして雨樋(あまどい)があります。雨樋とは、雨が降った際に屋根から落ちる水を軒先で受けて地上に流す樋のことです。その雨樋が雨漏りの原因になる場合、多くは枯葉・ゴミ・泥などが樋に詰まってしまい水が地上に流れずに様々な場所に流れ落ちることが上げられます。
このような雨樋が原因となる漏れは、詰まっている問題箇所を清掃して詰まっている原因物を除去すれば雨漏りが止まりますが、なかなかその原因自体を見つけることができない場所でもあります。雨漏りの原因は、屋根や外壁という先入観があることも原因の究明が遅れる理由かもしれません。
また、よく樋が詰まってしまう場合などは、予防対策として落ち葉などから樋を守る「雨樋カバー」などもホームセンターで販売しているので、メンテナンスを行う際には取り付けておくこともおすすめできます。
樋が詰まるだけの原因であれば、個人でも上記のような対策が施せますが、樋の詰まりが発端となり発覚する雨漏りの原因もあります。例えば、雨樋(あまどい)が詰まり、水があふれるためにそのあふれた雨水が屋根の損傷箇所から浸水しているケースやあふれた水が外壁のひび割れに浸透するケースなどです。
このように複数箇所が雨漏りの原因となりうる場合は、個人での補修が困難となります。新築戸建の場合は、施工不良も考えられるので、瑕疵担保責任の期間中であれば施工した工務店などに相談するとよいのですが、経年による劣化の場合は専門業者へ調査を依頼し確実に補修をすることがよいでしょう。
トタン屋根は、亜鉛鉄板という金属で出来た屋根です。塗装を焼き付けたトタンを屋根材として取り付けているので、最初のうちは10~20年程度、塗装が持ちますが、その後は定期的に塗装するなどのメンテナンスをしていく必要があります。
メンテナンスを怠ると、金属の屋根の為、サビが発生し腐食してしまいます。腐食から穴があき、雨漏りの原因となってしまうのです。また、雨漏りの原因は腐食からだけではありません。トタン屋根の最上部は棟と言いますが、この棟にはヌキ板をのせて屋根の接合部分の隙間を防いでいます。このヌキ板の部分から雨水がしみ込み、漏れが発生することがよくあります。
この棟の部分から雨漏りが発生するとヌキ板を腐食させ、さらには屋内の木材も腐食させてしまいます。また、棟の部分を長い釘で止めていることが多いので、その釘穴から雨水が浸入してくる場合もあります。
このように、まずはトタン屋根から雨漏りがした場合には、どのような原因で起こったのかを調査することが大切です。棟の部分だけが原因であれば、付け替えることで水漏れは止まります。釘穴が原因の場合は、その部分をコーキングするなどの応急処置も考えられます。屋根の腐食が原因の場合はその劣化具合によって対処方法も異なってきます。
状態によっては屋根の吹き替えが必要になってきますので、雨漏りが発覚した時点で早めの補修や塗装をするように専門業者に連絡するとよいでしょう。大きなリフォームが必要になる前に定期的な塗装やメンテナンスを行うようにしましょう。
アルミサッシでの雨漏りの場合、サイディングでサッシの上にジョイント部があれば、コーキングの劣化が原因であることが多いです。そして窓枠内の上からポタッポタッと漏れることが非常に多いです。
しかし、コーキングの劣化が原因と決めつけ、ただコーキング補修をしただけでは、いずれ同じ場所からまた雨漏りすることがあります。これは防水テープの有無や、張ってあったとしても張り方に問題があることが多いからです。
防水テープがないと、アルミサッシ上部にたまってた水が防水紙から吸いあがり、風が吹き込むことでサッシの裏側に水が移動してしまうからです。普段は雨漏りしないのに、台風などの時に雨漏りに気づくことが多いのはこのためです。
また、単にサイディング自体が良質でも、しっかり施工していないと何年も経てば乾燥収縮による横へのスライドがおこり、コーキングが切れてしまうこともあります。
他の原因としては、残念なことにアルミサッシの雨漏りは施工時の不具合によるところも多く、古い家だけではなく、新しい家でもこういった雨漏りが起こることがあります。
古い家の場合に限り、もう1つ例があります。サッシにシャターがついていれば、シャッターの施工に問題があるかもしれません。シャッターとの一体型サッシは、シャッターの後ろ側が開いていて防水紙を貼るようなつくりですが、昔のサッシはその作業がセルフサービスであることが多かったのです。当然何もされてなければ、シャッターボックス内に水が入り、家の中にも水が入ってきます。
こうしてアルミサッシの雨漏りが起きてしまいます。サッシではなく、その周辺に気を配り防水することが大切になってきます。
エアコン部分も雨漏りが起きる可能性のある部分なのです。エアコンを取り付ける際、建物に穴をあけます。その際に、「シーリング」といって穴をあけた部分にできた隙間を埋める作業があるのですが、シーリングが不十分だと雨漏りの原因になります。
シーリングをしていなかった原因としては、手抜き工事や、建物の仕組み上シーリングがしづらかった、という場合があります(実際これも手抜きと見られます)
ただ、一般の方が「シーリング」という言葉は知らない場合が多いでしょうから、工事の際に「しっかりシーリングをお願いします」とは言えませんし、エアコンの取り付け前に建物の仕組みを知るのも難しいものです。さらに、エアコンを購入したのが大型家電量販店なら何も疑わずに信用してしまうでしょう。
工事料金の安さや、大型家電量販店からの仲介業者だから、という理由だけで信頼せず、しっかりとした知識と技術のある専門業者をまずは自分で探すことが大切です。雨漏りしてからの住まいの損害、その後の費用の方が高くつかないようにしましょう。