弾性塗料は、ゴムのように伸びる性質があり、ヒビ割れに強い特徴があります。工法によって、弾性が持続する期間が異なり、適さない外壁材があるので注意が必要です。
このページでは、微弾性塗料の特徴、弾性塗料の工法、適している外壁材、代表的な弾性塗料の価格について紹介しています。
一般的な塗料は、硬質塗料と呼ばれており、塗装後に塗膜が固まって硬くなります。
弾性塗料は、塗装後もゴムのように伸びて固まらない性質がある塗料です。塗料が伸びることで、塗膜がヒビ割れに追随して埋める効果が期待できます。
弾性塗料の伸び率は、気温20度で120%以上とJIS規格で定められています。
微弾性塗料は、通常の弾性塗料よりも弾性が弱い塗料です。
通常の弾性塗料は、粘度が高くドロドロしているので、塗りづらい特徴がありますが、微弾性塗料は、通常の弾性塗料よりも伸び率が低いため、粘度が低く使いやすい特徴があり、現在の主流となっています。
但し、2~3年程度で弾性が失われる可能性が高いので、注意が必要です。
複層弾性工法は、5回塗りの工法で、下塗りを行ってから弾性塗料で中塗りを2回行い、一般的な塗料で上塗りを2回ずつ行います。
塗膜が厚くなるので、ヒビ割れに対して非常に強い特徴があります。また、耐久性が高く10年以上は弾性が持続します。
但し、塗り回数が多いため、施工料金が高額になります。
単層弾性塗料は、弾性塗料で上塗りを2回行う工法です。複層弾性工法の比べて、弾力性が低くなるため、ヒビ割れを抑制する効果は低いです。
また、複層弾性工法の比べて、施工費用が安価ですが、3~5年程度しか弾性が持続しません。
微弾性塗料で下塗りを行い、一般的な塗料で上塗りを2回行う工法です。
最も一般的な工法は、下塗りに微弾性フィラーを使用します。上塗りを行う塗料のグレードによって、塗膜の耐久年数が変わりますが、1~3年年程度しか弾性が持続しません。
モルタルは、ヒビ割れが発生しやすいので、ビビに追随する弾性塗料が適しています。また、モルタル自体は、水分を吸収しやすい外壁材なので、高い防水機能がある弾性塗料がオススメです。
弾性塗料は、サイディングには適していないので使用することができません。
サイディングは、断熱材が含まれているので、夏は表面が高温になります。弾性塗料が塗装されいた場合、塗膜が柔らかくなって、膨れなどの現象が発生して剥がれの原因になります。
DANシリコンセラは、シリコン系の水性1液型弾性塗料で、日本ペイントから発売されてます。1平米当たりの単価は、2,800円~3,900円前後です。
セラミクリーンは、シリコン系の水性1液型弾性塗料で、エスケー化研から発売されている。1平米当たりの単価は、2,500円前後です。
弾性塗料は、伸びる性質がある塗料で、ヒビ割れに追随する特徴があります。
モルタルは、ヒビ割れしやすい外壁材なので、弾性塗料での施工がオススメです。但し、サイディングに弾性塗料を塗ると、膨れや剥がれなどの施工不良が発生するので、施工を行うことはできません。
また、工法によって、弾性が持続する期間が異なるので、注意が必要です。