無機塗料の特徴と代表的な商品

塗料の種類は7つのグレードによって分類され、無機塗料はその中で最も耐用年数が長いグレードの塗料となります。無機塗料は単価が高いため、戸建てではあまり使用されず、メンテナンスに手間のかかるビルやマンションなどの大型物件で用いられることが多いです。

このページでは無機塗料のメリット・デメリットや代表的な塗料、よくある質問などについて紹介します。

無機塗料はどんな塗料なのか?


無機塗料とは、石やレンガ、ガラスなどの炭素を含まない無機物を主成分とした塗料です。無機物自体は紫外線で劣化しないため、半永久的な耐久性があります。

ただ、無機物だけでは固くて塗料として塗装することができないので、有機物を混ぜて塗料として使用できる状態にしたのが無機塗料になります。

有機物は劣化の原因となる成分が含まれているため、無機物の半永久的な耐久性は失われてしまいますが、それでも他の塗料に比べて有機物の割合は少ないため、塗料の中では最も高い耐久性を持っています。


無機塗料のメリット1 耐久年数が長い


無機塗料の耐久年数は20年~25年で、塗料の中で最も耐久年数が長く、フッ素を超える耐久性を持っています。

一般的によく使われているシリコン塗料は、10~15年を目安に塗り替えが必要になりますが、無機塗料であれば塗り替えの回数を減らすことができるため、長期的に見ると費用を抑えられる可能性もあります。


無機塗料のメリット2 セルフクリーニング機能がある


無機塗料は親水性が高いため、汚れが付着しても外壁と汚れの間に水が入り込み、汚れを浮かび上がらせることができます。

そして、雨が降った時に、雨水とともに汚れやホコリを洗い流してくれます。これをセルフクリーニング機能と言います。


無機塗料のメリット3 不燃性がある


無機塗料は主成分に炭素を含まない無機物で作られているため、シリコン塗料やフッ素塗料などの有機塗料と比べて燃えにくい性質があります。

そのため、万が一、隣家で火事が起こり火が燃え移った場合でも、被害を最小限に抑えられる可能性が高くなります。


無機塗料のメリット4 カビ・コケが発生しにくい


カビ・コケは有機物を栄養分としているため、有機物の含有量が少ない無機塗料はカビ・コケが発生しにくい特徴があります。コケの発生は見た目の美しさだけではなく、耐候性を低下させる原因にもなります。


無機塗料のデメリット1 価格が高い


塗料の中で最も耐用年数が長いメリットがありますが、その分価格が高くなり、主流となっているシリコン塗料に比べて、約2倍の費用がかかってしまいます。


無機塗料のデメリット2 ひび割れしやすい


無機塗料の主成分である無機物は固いため、塗膜も有機塗料に比べて固くなり、地震や台風などの影響で、ひび割れが発生してしまう可能性があります。

ただ、きちんとした施工方法で塗装をすれば問題ありません。ひび割れが気になる方は、弾力性の高い無機塗料を使うことで、リスクを最小限に抑えることもできます。


無機塗料のデメリット3 職人の腕によって仕上がりが左右される


無機塗料は一定の厚みで塗ることで、塗料本来の機能を発揮することができます。そのため、塗装をする職人は高い技術力が必要とされます。

これは無機塗料だけに限りませんが、高額で機能性が高い塗料であればあるほど、職人の技術力や知識が重要となります。


無機塗料の施工単価(m2)はいくらくらいか?


無機塗料の単価は、㎡あたり4,500~5,500円が相場です。


代表的な無機塗料

塗料1

塗料名:ダイヤモンドコート
塗料メーカー:日本ペイント
おおよその単価:3,800~4,500円

塗料2

塗料名:ムキフッソ
塗料メーカー:関西ペイント
おおよその単価:4,000円~5,000円

塗料3

塗料名:無機ハイブリッドコートJ
Y塗料メーカー:アステックペイント
おおよその単価:3,800~5,000円

塗料4

塗料名:無機ハイブリッドクリヤー
塗料メーカー:アステックペイント
おおよその単価:3,800~5,000円

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