サイディングやサッシの繋ぎ目を補修するシーリング(コーキング)の補修費用

サイディングボートのメンテナンスにおいて、欠かすことができない作業工程がシーリング(コーキング)の補修です。

サイディングやサッシの補修をする際、シーリングには様々な種類があり、目的や用途に合わせたシーリング材を選択しなければ不具合が発生してしまう可能性もあります。

このページでは、シーリングの種類や特徴、補修方法などについて紹介します。

シーリングとは


シーリング(コーキング)とは、住宅にある隙間(目地)を埋めるゴム状の材料のことです。サイディングボードやコンクリートなどの外壁材は温度変化により膨張や収縮を繰り返しますし、風雨や地震などの揺れや車の振動などによって建物にはわずかな動きがあります。

そのため、外壁材同士を直接固定してしまうと、この動きに対応できず外壁材がひび割れやズレが生じてしまう恐れがあります。そこで、シーリングを外壁材と外壁材の間へ打ち込むことで、クッション材の役割を果たし外壁材同士がぶつかり合うのを防ぐことが出来ます。

また、シーリングで建物の隙間を埋めることで、建物内部への水分の侵入を防ぎ建物の耐久性を維持することができます。シーリングは主に、サイディングボートの継ぎ目(目地)や窓のサッシ周り、外壁材の補修などに使用します。


シーリングとコーキングの違い

シーリングとコーキングはどちらも部材の隙間を埋める作業や材料を意味します。

この2つの言葉を直訳すると、

・シーリング(sealing)・・・密閉する

・コーキング(caulking)・・・隙間をうめる、詰め物をする

となり若干意味が変わります。一昔前までは明確にシーリングとコーキングは分類分けされていました。

日本工業規格(JIS)では、シーリングとコーキングをそれぞれ下記のように定義付けられています。

シーリング材 構造体の目地,間げき(隙)部分に充てん(填)して防水性,気密性などの機能を発揮させる材料。
油性コーキング材 展色材(天然油脂,合成油脂,アルキド樹脂など)と鉱物質充てん(填)剤(石綿,炭酸カルシウムなど)を混合して製造したペースト状のシーリング材。相対変位の小さな目地のシールに使用される

つまり、油性コーキング材以外すべてシーリング材ということになります。以前は、油性コーキング材を使用する工事を「コーキング工事」、それ以外の工事を「シーリング工事」と分けて呼ばれていました。

しかし、油性コーキング材の製品の中には、現在では使用が禁止されているアスベストを含む製品が多くあったため、現在ではあまり使用されなくなりました。油性コーキング材が普及していた名残から「コーキング」という言葉が残り現在では、建築用語としてどちらも同じ意味として使われています。

そのため、「シーリング工事」と「コーキング工事」では言い方は変わりますが、全く同じ工事内容と考えていただいて問題ありません。

シーリングについてはオート科学がオススメです。

1成分形と2成分形がある

シーリング材には大きく分けて「1成分形」と「2成分形」の2つに分類されます。2つの違いは以下の通りです。

1成分形 硬化剤などを練り混ぜる必要がなく空気中の水分や酸素などによって自然と硬化するシーリング材です。専用のカートリッジに入っており、コーキングガンと呼ばれる器具に装填することで使用することが出来ます。このタイプのシーリング材はホームセンターなどでも簡単に購入することができます。
2成分形 2成分形シーリング材は、基剤に硬化材などを練り混ぜることによって起きる化学反応によって硬化するシーリング材です。このタイプは、専用撹拌機で練り混ぜてから、専用のガン機を使いシーリングを吸い上げて使用します。コスト面では1成分形に比べ非常に優れていますが、混合比の間違いや練り混ぜ不足による不具合が起きる可能性があります。そのため、そのまま使用できる1成分形に比べ、施工の際には注意が必要です。

先打ちと後打ちについて

シーリング材を目地に打ちこんでから、塗装をすることを「先打ち」、塗装後に目地にシーリングを打ちこむこちを後打ちと呼びます。

先打ちと後打ちのメリット・デメリットは以下の通りです。

先打ち シーリング材を打ちこんだ後に塗装をすることにより、塗膜が紫外線などからシーリング材を保護してくれるというメリットがあります。しかし、乾燥後の塗膜はシーリング材のような伸縮性はありません。そのため、シーリング材の上に塗った塗膜がひび割れてしまう可能性があります。
後打ち 塗装後にシーリング材を打ちこむことにより、塗膜がシーリング材の上に乗らないのでひび割れを起こす心配がありません。しかし、塗膜でシーリング材を保護することが出来ないため、紫外線などの影響を直接うけてしまい、先打ちで施工した場合に比べるとシーリングの劣化が早くなってしまいます。

シーリング工事は水分が建物内部に浸入するのを防ぐために、建物の防水機能を維持する目的でおこないます。

先打ち・後打ちどちらにもメリットデメリットがあるので、どちらが良いとは一概にいうことは出来ませんが、シーリング材の耐久性を考慮し先打ちで施工を行う場合が多いです。

モジュラスとは?

モジュラスとは物体を引張り、圧縮、せん断などの外力を加えたときに、元の形に戻ろうとする力の事です。シーリング材では、50%の伸びを与えたときの引張応力を50%モジュラスといいます。

モジュラスの中でも、高モジュラス、中モジュラス、低モジュラスの区分にわかれますが、現在のシーリング材のモジュラスに関し統一された規定はありません。公共工事標準仕様書(国土交通省)、建築工事標準仕様書・日本建築学会・及びJIS A 5758(日本工業規格)での規定を参考に区分を判断します。補足ですがホームセンターなどに販売されているシーリング材にもモジュラスという明記がありますが、こちらは引張応力だと認識してしてください。

応力緩和性とは何ですか?

応力緩和性とは、シーリング材に変形が加わった場合に発生した応力が時間の経過とともに減少する性質をいいます。このような性質をもつシーリング材などでは、眼路が拡大したときに接着面に発生した応力が早期に減少するので、界面破壊を起こしにくくなります。

分かりやすい事例として、変性シリコーン系シーリング材の応力変化を実験した結果、2成分形(耐久区分9030)は12時間経過をしても90%の応力変化率となります。また、2成分形の応力緩和形)や1成分形(低モジュラス)の場合では、半分の50%の応力変化率となりましたが、1成分形(高モジュラス)の場合では30%となります。

変性シリコーン系シーリング材の応力緩和性では50%引張を3年放置した結果、応力緩和タイプは戻らず、一般タイプのものは復元しました。

シーリングの種類

住宅用では、主に下記の4種類のシーリング材を使用します。

シリコン系

シリコン系のシーリング材は、他のシーリング材に比べ耐久性、耐候性、耐熱性、耐水性に優れているという特徴があります。

耐水性が高いため、キッチンや浴槽、トイレなどの水回りのシーリング工事に適したシーリング材です。

しかし、シリコン系のシーリング材には水を弾いてしまう特性があるため、塗料を上から塗ることができません。そのため、外壁へ先打ちし塗装をすることは出来ません。専用プライマーを使用することで塗装可能な場合もありますが、基本的には外壁材へは使用しません。

変成シリコン系

変成シリコン系シーリング材は、紫外線に強くシリコン系シーリング材では使用できない、シーリング工事後の塗装が出来るという特徴があります。

そのため、外壁の塗装で最も使用されるのは、この変成シリコン系シーリング材です。

変成シリコン系シーリング材は、「シリコン」と名前がついていますが「シリコン樹脂」ではなく、「ウレタン樹脂」を原材料としたシーリング材になります。ウレタン系シーリング材に万能性を持たせた、上位グレードのウレタン系シーリング材という位置付けです。

変成シリコン系シーリング材は、水回りや金属などにも使用できる万能なシーリング材ではありますが、シリコン系やウレタン系と比較すると耐久性や密着性は低くなります。

ウレタン系

ウレタン系シーリング材は、硬化後の弾力性弾力性にに優れ、密着性が高いという特徴があります。そのため、ALCパネルや窯業系サイディングの目地やひび割れの補修で使用されます。

しかし、ウレタン系シーリング材は、紫外線に弱くホコリが付着しやすいという特徴があるため、使用する場合は塗装で保護する必要があります。

アクリル系

アクリル系シーリング材は、水性タイプのシーリング材なので扱いやすく価格が他のシーリング材に比べ屋類という特徴があります。

しかし、肉やせと呼ばれる劣化症状が起こりやすく、耐久性が低いため現在のリフォーム工事ではあまり使用されません。

価格が安価なため、新築の場合ALCや内装の目地、クロスの下地などで使用されることがあります。

シーリングの劣化症状

シーリングの劣化が原因で起きる症状は、主に下記の6つの症状があります。

肉やせ

肉やせとは、シーリング材に含まれる可塑剤が溶け出してしまう症状です。これにより、シーリングの厚みが薄くなってしまいます。

肉やせの症状が進行すると目地の間に隙間ができてしまい、雨漏りの原因になる場合があり注意が必要です。

早い段階で肉やせの症状が起きる場合は、新築の施工時に、シーリングの厚みが不足していた可能性が考えられます。

シワ・ひび割れ(クラック)

シワ・ひび割れとは、紫外線による経年劣化や地震や車などによる振動、温度変化による伸縮に追従できずシーリング自体に細かな亀裂が入ってしまう症状です。

シーリングに亀裂が入ってしまうとそこから雨水が染み込み劣化が進んでしまいます。外壁材の内部まで雨水が侵入してしまうと下地が傷み、カビやシロアリが発生してしまう危険性があります。

破断

破断とは、シーリングのひび割れが広がり、中央からシーリング材が裂けてしまう症状です。症状を放置すると、シーリングの剝離や欠落の症状が起きてしまう危険性があります。

破断の症状により外壁材の下地が見えてしまっている場合は、雨漏りにより下地を傷めてしまうため早目の対応をお勧めします。

剝離

剝離とは、外壁材とシーリングの間に隙間ができてしまう症状です。

原因としては、地震や車などによる振動、温度変化による伸縮に接着の強度が耐えられなかった場合や、3面接着による施工、プライマーの施工不良が考えられます。

欠落

欠落とは、シーリングが取れてしまい外壁材の下地が見えてしまっている状態です。

欠落の原因としては、経年劣化や振動のほか、プライマーの施工不良の可能性が考えられます。

この状態まで進行してしまうと、コーキングとしての役割を果たせません。建物自体の耐久性に関わりますので、早急な補修が必要です。

ブリード現象

ブリード現象とは、シーリング材に含まれる「可塑剤」が約1~2年で塗装面へ染み出し、塗料や汚れと反応し変色してしまう現象です。

ブリード現象の症状が起こると、ミミズ跡のようにグレーに変色し、触るとベタついた状態になってしまいます。

ブリード現象は、ノンブリードタイプと呼ばれる可塑剤が含まれないシーリング材を使用することで防ぐことが可能です。

また、ノンブリードタイプのシーリング材を使用しない場合、専用の可塑剤移行防止プライマーをシーリング材の表面に使用し塗装を行うことで、ブリード現象を防止することが可能です。

打ち替えと打ち増しの違い

シーリングの補修方法としては、打ち替えと打ち増しの2種類の方法があります。

打ち替え

古いシーリングを全て撤去し、新しいシーリング材を充填する方法です。全てのシーリング材を新しく交換するため、古いシーリングを撤去する手間や使用するシーリング材を多く使用するためコストがかかります。

しかし、シーリング全てを新しくするので、増し打ちに比べ防水効果や耐久性が高くなります。

打ち増し

古いシーリング材の上から新しいシーリング材を充填する方法です。古いシーリングを撤去する手間がなく使用するシーリング材も少なく済むので、コストを安く抑えることが出来ます。

しかし、いくつかの条件を満たしていなければ増し打ちをおこなうことは出来ません。増し打ちが行える条件は以下の2つです。

・シーリングにひび割れがない
シーリングにひび割れが出るほど劣化が進行してしまっている場合は、増し打ちをすることはできません。

・サイディングボードの厚みが15mm以上の場合
シーリング本来の機能を発揮するためには、最低でも10mm以上の厚みで施工するようシーリング材のメーカーでも推奨しています。シーリングの施工では必ずバックアップ材を入れてからシーリング材を注入します。

バックアップ材の厚みが5mmあるため、サイディングボードに厚みが15mm以下の場合シーリングの厚みを10mm以上確保することができず、増し打ちをすることはできません。

シーリングの補修方法と施工単価

サイディングのシーリング

シーリング工事は外壁・屋根塗装とまとめて行うことをお勧めします。シーリング工事や外壁・屋根塗装では高所での作業が多く、足場の設置が必須となります。そのため、まとめて施工を行うことで足場の費用を抑えることができます。

シーリング工事と同時に外壁塗装を行う場合、一般的に使用されるシリコン塗料の耐久年数は10年ですが、シーリングの耐久年数は約7年です。

そのため、外壁塗装が必要な時期では、すでにシーリングの劣化が進行しているケースが多いため外壁塗装の際は、打ち替えで行うことがほとんどです。シーリング工事の作業手順は以下の通りです。

・シーリング材にカッターで切り込みを入れる

シーリング材の両端にカッターなどで切り込みを入れ、サイディングから切り離します。

・古いシーリング材の撤去・除去

切り離したシーリング材を撤去し、サイディングの面にシーリング材が残らないよう、再度カッターなどで丁寧に削り落とします。

・サイディングの養生

シーリング材が材ディングの表面に付着しないよう、マスキングテープを両端に貼り表面を養生します。

・プライマー塗布

サイディングの両端にシーリング材との接着剤の役割を果たすプライマーを塗っていきます。プライマーは、刷毛を使い細部までしっかりと塗り込んでいきます。

・バックアップ材またはボンドブレーカーの設置

バックアップ材とは、発泡スチロールなど弾力性のある材料で、目地底へシーリング材が付着するのを防ぎ目地の深さを調節するために使用します。ボンドブレーカーは、目地のの深さ調節が必要ない場合に、地底へシーリング材が付着するのを防ぐ目的で使用するシール状の材料です。

・シーリング材の注入

専用のコーキングガンを使用し、シーリング材を目地へ注入します。注入後は、へらを使用しサイディングの両端はしっかりとシーリング材が接着するよう押さえ込みます。また、表面が平らでなめらかになるようにへらを使い、シーリング材をならします。

・養生の撤去

マスキングテープを剥がし、シーリング材が完全に固まるとシーリング工事の完了です。

施工単価

・シーリング打ち替え工事の場合

単価:700~1,200円/m

一般的な2階建て30坪の住宅で、施工が必要なメートル数を約200mと仮定した場合のシーリング工事費用は下記の通りです。

700~1,200円(単価)×200m(メートル数)=140,000~240,000円

・シーリング打ち増し工事の場合

単価:500~900円/m

一般的な2階建て30坪の住宅で、施工が必要なメートル数を約200mと仮定した場合のシーリング工事費用は下記の通りです。

500~900円(単価)×200m(メートル数)=100,000~180,000円

サッシのシーリング

サイディングの場合は下地材が存在しますが、サッシの場合そのまま室内に繋がっています。そのため、サッシのシーリングが劣化すると雨漏りや水漏れが起こりやすく劣化状態には注意が必要です。

サイディングのシーリング工事では、打ち替えがで行うことがほとんどとお伝えしましたが、サッシのシーリング工事の場合においては、打ち増しをお勧めする場合が多いです。サッシの周りのシーリングでは、窓周りのシーリング材の下には雨水侵入防止の防水テープが貼られています。

打ち替えでシーリング工事を行ってしまうと、シーリング材を撤去した際にこの防水シートを傷つけてしまう危険性があります。そのため、サッシのコーキング工事では打ち増しで施工する場合が多くなっています。

しかし、シーリングの劣化状況によっては打ち替えで行う場合もありますので、しっかりと劣化状況を確認しどちらで施工を行うのか判断する必要があります。

施工単価

施工単価や作業手順は、上記のサイディングのコーキング工事と同じです。必要なメートル数によって金額が変わります。

まとめ

シーリングとは建物の防水機能を高める目的と、サイディング同士がぶつかり合うのを保護するクッション材としての目的があります。

シーリング材には様々な種類や施工があり、選定を誤ってしまった場合には本来の耐久年数よりも早く劣化症状が起きてしまう危険性もあります。

また、サイディングのシーリング工事を行う場合、ほとんどは古いシーリング材をすべて撤去しでから行う打ち替えで施工を行います。

打ち増しを提案する業者のすべてが悪徳業者というわけではありませんが、本来打ち増しができない状態のシーリングをコストが安い打ち増しで提案し、見積りを他より安くみせる業者も残念ながら存在しますので注意が必要です。

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